こんにちは、フォトグラファーのryuです。
一眼カメラを購入して躓くポイントは様々ありますが、その中でもF値(絞り)は特に分かりにくい設定項目です。
この記事では誰でも分かるようにF値(絞り)について解説します。
F値(絞り)とは
F値(アパーチャー値または絞り値とも呼ばれます)は、カメラレンズの絞り値を表す数値です。絞り値とはレンズを通ってセンサーに届くイメージの明るさのことで、この明暗の大きさがF値によって表されています。F値は通常、以下のような数値で表されます:f/1.4、f/2、f/2.8、f/4、f/5.6、f/8、f/11、f/16、f/22などとなっています。
F値が小さいほど多くの光を取り込み、被写体の周囲はボケるようになります。反対にF値が大きいと光の入る量は減り、広い範囲でピントが合うようになります。
百聞は一見に如かずということで以下の写真を見比べてみてください。どちらも手前のレンズの同じ位置にピントを合わせています。
F値を小さくしたF値1.8のほうが背景の植物がよりボケていて被写体が浮き上がるように写っています。一方でF値を大きくしたF値11の方は背景の植物にもある程度ピントが合っています。
F値(絞り)の決め方
F値の選択は撮影の目的に合わせて行います。以下は一般的な考え方です。
- ポートレート(人物撮影): 被写体をより強調して回りをボケさせたい場合、小さなF値(f/1.8など)を選択して被写体を際立たせましょう。
- 集合写真: ポートレートと同じ人物撮影ですが、こちらは多数の被写体に対してピントを合わせなければいけませんので大きなF値(f/11など)を選択して全員にピントが合うようにしましょう。
- 風景: 風景写真では遠くのものから手前のものまでピントを合わせたいため、大きなF値(f/8など)を選んで広い範囲をシャープに写すことが重要です。
- 低光環境: 暗い場所での撮影では、小さなF値(f/1.8など)を選択して、光を多く取り込みましょう。
カメラ設定でのF値調整
一眼カメラでF値を調整する方法は簡単です。カメラのモードダイヤルやメニューから絞り優先モード(AまたはAv)を選択し、F値を調整するためのダイヤルやボタンを使用します。撮影条件に合わせてF値を選んで写真の効果をコントロールしましょう。
慣れてくればマニュアルモードで更に自分の表現したい写真が撮れるようになりますが、恐らく最初から全てを自分で決めようとするとモタついてしまって、せっかくのシャッターチャンスを逃してしまいます。
最初は「被写体の周りをボカしたいか?ボカしたくないか?」くらいのシンプルな考えで撮影を楽しむとよいでしょう。
まとめ
F値は一眼カメラの重要な要素であり、写真の露出や効果に大きな影響を与えます。小さなF値はピントの合う範囲を浅くしてボケ効果を強調し、大きなF値はピントの合う範囲を深くします。撮影の目的に合わせて適切なF値を選んで素晴らしい写真を撮影しましょう。
最初は難しいかもしれませんが、一眼カメラのF値の原理を理解すれば自分の表現したいことを写真に落とし込むことができ、更に写真を楽しむことができます。
今回の記事をぜひ参考にして楽しんで撮影してみてください。