こんにちは、フォトグラファーのryuです。
前回の記事でCANONのRFシステムがデカくて重すぎることを憂いた記事を書きました。
文句ばかり言うのは好きじゃないし建設的ではないので、今回は前向きに「今現在ミラーレスのシステムを1から作り上げるとしたら?」と題して検討してみたいと思います。
軽量コンパクトと言えばSonyのα7Cシリーズ
前回の記事でも取り上げていましたが2023年9月現在、コンパクトなフルサイズシステムを組むとすれば選ばれるのは間違いなくSonyのEマウントとなります。
Sonyの小型軽量化に対する熱意と執念は異常とも言えるレベルです。(誉め言葉)
更にその中でも2023年10月13日に発売される「α7c2」と「α7cR」はボディの質量がバッテリーとカード込みで515gと物凄く軽量化されています。
今回はα7C2で考えてみたいと思います。
このボディを使えばレンズ込みで1kg前後の重量のフルサイズシステムが組めるのです。ひと昔なら考えられないことです。技術の進歩は凄いです。
では早速「α7c2」と組み合わせるレンズを考えてみます。
【ソニー】FE 24-70mm F2.8 GM II SEL2470GM2
王道と言えば王道ですがまずはGMの大三元ズームです。
こちらのレンズはSony純正の最高峰のズームレンズです。
1型の頃から写りに関しては超ド級の解像度を誇っていましたが、いかんせん重量が重く900g近くもあり、お世辞にも軽いレンズとは言えませんでした。
しかしこちらの2型になってから驚くほど小型軽量化が施されました。
寸法と重量は以下の通りです。
GM1 | GM2 | |
全長(mm) | 136 | 119.9 |
最大径(mm) | 87.6 | 87.8 |
質量(g) | 886 | 695 |
数値だけ見ているとそこまで変わっていないように見えますが、実際にソニーストアで触ってみましたが数値の見た目以上に軽くコンパクトに感じました。
α7c2と組み合わせると約1.2kgとなります。
1.2kgのどこが軽量なの?って思うかもしれませんが、700gの重量で24mmから70mmまでの全域でカリッカリの描写とF2.8の明るさが手に入るのは十分に一考の価値があります。
それにあの描写を体験してしまうと1.2kgはもはや軽量だと感じることでしょう。
【シグマ】28-70mm F2.8 DG DN
お次はサードパーティー製のレンズとなります。
FE 24-70mm F2.8 GM IIは重さに関しては妥協し、とにかく写りを重視したレンズでした。
しかしこのレンズは逆に携行性をとにかく求める場合に選択肢に入ってきます。
このレンズのサイズと重量は以下の通りとなります。
28-70mm F2.8 DG DN | |
全長(mm) | 103.5 |
最大径(mm) | 72.2 |
重量(g) | 470 |
特筆すべきはやはりそのコンパクトな筐体とフルサイズ大三元ズームとは思えないほどの軽量さです。
α7c2と組み合わせれば28-70mmの全域でF2.8という明るさを手に入れながらシステム全体重量としては僅か985gと、脅威の1kgを切るセットとなります。
こちらのレンズはシグマの中でもコンパクトさを重視した「Contemporaryライン」となっておりますので前述のFE 24-70mm F2.8 GM IIよりは画質が落ちてしまいます。
と言ってもそれはポスターで大伸ばし印刷した際やPCの画面で拡大してみた場合にようやくわかる程度のものです。
通常の撮影用途で困ることはまずありません。
【ソニー】FE 50mm F1.4 GM SEL50F14GM
お次は単焦点レンズです。
画角が変えられない分自分の足で寄り引きする必要がありますが、その描写性能はズームレンズとは比較にならないほど美しいです。また解放F値も明るくなりますので暗所に強く、非常に印象的なボケも作り出すことができます。
そんな単焦点レンズですが、私がα7c2と組み合わせるとしたらFE 50mm F1.4 GM SEL50F14GMを選びます。
GMの50mm単焦点にはこちらのレンズともう一つF1.2の更に明るレンズもありますが、あちらは非常に重たくなっており50mmF1.4よりも更に250g近くも重くなっております。
写りはどちらも文句無しなのですが、正直コンパクトに軽量に持ち運ぶならば50mmF1.4が限界だと思います。
以下に50mmF1.4とF1.2の寸法を載せておきます。
50mmF1.4 | 50mmF1.2 | |
全長(mm) | 96 | 108 |
最大径(mm) | 80.6 | 87 |
重量(g) | 516 | 778 |
まとめ
Sonyが出してきたα7c2は明らかにα7m4を凌駕する性能を持ったコンパクトマシーンとなっています。ファインダーの性能やシングルスロットやマルチコントローラーが無いなど気がかりなポイントはありますが、プロの現場でも十分使用に耐える機材となっています。
なによりもフルサイズセンサーを持っているにも関わらず写りを妥協しないレンズを着けて1kg前後で運用できるのは非常に魅力的です。
私もRFマウントからの乗り換えを真剣に考えています。